建設業の営業所変更

建設業許可業者の場合、営業所本店の変更は福岡県の建築指導課へ下記の変更届を提出しなければなりません。

変更届

変更届は項目が多い割に頻度としては少ないので、建設業許可申請とは異なり、行政書士でもすべてのパターンを経験をしているものでもないでしょう。ただし、変更届は「経験がないからできない」というほどの難度でもありません。

とはいえ、情報は多いに越したことはありませんので、ご参考までにブログにします。特に、「建設業の営業所(本店)の変更」は少し複雑で、私も福岡県土整備事務所へ問い合わせることが若干ありました。

届出者の住所

当行政書士事務所の建設業のクライアントで、福岡県福岡市から福岡県福津市へ本店移転された方がおられます。建設業の変更届としては、福岡から北九州への管轄移転も発生します。

ここで、まず、届出者の住所をどう書くかです(下図、赤丸箇所)。つまり、「福岡市の住所を書くか」、「福津市の住所を書くか」です。

届出者

通常、変更届は下段の箇所に「本件の変更内容」を記載しますが、本店所在地の変更は、赤丸箇所の時点ですでに変更内容が発生してしまうのです。建設業許可においても、これまで福岡市の住所で登録されているため、断りもなく突然ここに「福津市の住所」を記載してよいのかは迷うところです。

この回答として、建設業許可の変更届においては移転後の住所を書くこととなっています。建設業許可の変更届に記載する届出者は、(添付書類である)登記事項証明書の記載と一致しなければならないそうです。

ちなみに、本店移転の登記申請では、申請者欄は法務局に登録されている住所(移転前の住所)を書くものだと思われます(私は司法書士ではないので登記のことはよくわかりませんが)。

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提出窓口の管轄

さて、届出者には「福津市…」と書くとわかったところで、次なる疑問点は提出する土木事務所がどこかという点です。建設業許可においては、福津市は北九州管轄となるため、これまでの福岡管轄からの異動となります。この点において、届出者欄に「福津市…」と書いた届出書を福岡の土木事務所へ提出してよいのかは迷うところです。

この回答としては、「福津市…と書いた届出書を福岡へ提出してよい」ということになります。そもそも管轄の土木事務所には建設業許可業者に関するこれまでの書類が保管されており、(管轄異動の)変更届をきっかけにそれらが新しい管轄に移送されることになっています。まだ書類を持っていない新しい管轄側では、まだ届出等を処理できないのです。

なお、変更届後は、書類が移送されるまでに1~2週間かかるので、新管轄で決算変更届等がある場合は、1~2週間の「手続き出来ない期間」が生じますのでご注意ください。

ちなみに、知事許可をお持ちで福岡県外に移転する場合は、変更届ではなく許可の取り直し(許可換え新規申請)となります。

建設業許可申請

④トピック編

⑤決算変更編