親知らず抜歯の痛み

このページでは、親知らず抜歯の大変だった点、こうした方がよいというアドバイスを書きたいと思います。

親知らず抜歯

抜歯の予約は午前がオススメ

まず、親知らずの抜歯が痛いのは、手術中よりも術後です(麻酔をするから当然ですが)。また、1~2ヶ月はそれなりの痛みや違和感は続きますが、いわゆる「痛みとの闘い」というレベルは術後3日~1週間程度(抜糸が済むくらいまで)だと思います。なお、そのうちで本当に痛いのは、手術当日の「麻酔が切れた後」です。この日に限っては、痛み止めを飲んで安静にするしかありません。

ここで、ひとつアドバイスをしたいのは「手術の予約は午後がオススメ」ということです。家に帰ってからは、ご飯を食べて、痛み止めを飲んで、寝るしかありません。午前中に手術を済ますと、痛みと一緒に夜まで起きておかなければなりませんし、実は、「ご飯を食べる」、「痛み止めを飲む」ということもつらいのです。私は、2本目の親知らず抜歯が午前だったのですが、予約が取れるものなら午後にしたかったです。

なお、手術自体は短いものです。麻酔をかけたり、術後に安静に休憩させられたりもしましたが、病院滞在時間は1時間程度だったと思います。

おすすめ

食事

さて、病院ではやわらかい食事を勧められますが、その中でも私のオススメは麺類です。ネット上のブログで誰かが麺類を勧めていたのですが、本当にその通りでした。というのも、術後、精一杯口を開けた時の形が丁度、「麺を食べる時の口」なのです。なお、麺が良いポイントは2つあります。1つ目は、「箸で口先へ運べる点」です。スプーンだともっと口を開ける必要があることに気付かされます。例えば、バナナは噛みつくには太過ぎましたし、小さくしてスプーンで口に運ぶこともつらかったです(シリアルも同様でした)。2つ目は、「短く切って丸飲みできる点」です。麺だと「短く」といっても、ある程度の長さ(塊)になるものです。例えば、おかゆだと細かすぎて傷口に詰まって食べにくいです。しかも、詰まった場合は、その後のうがいが地獄です。

手術当日と翌日くらいまでは、全食、麺類がオススメです。それ以降は、少しずつ口が開けやすくなってきます。

服薬

術後、病院で渡される痛み止めの薬は次のような2種類があります。

  • 毎食後に飲むやさしい痛み止め
  • どうしても痛む時に飲む強い痛み止め

痛み止め薬というのは基本的に胃に刺激が強いもので、空腹時は飲みません。毎食後の痛み止めは3日程度飲み続けるのですが、その間、便の切れ等もよくありませんでした(麺類、丸飲みしていますし…)。顔面も内臓も不快を抱えながら術後数日を過ごすことになります。

また、上記の「手術は午後がオススメ」という話しに戻りますが、もし午前中に手術を済ました場合、午後は「何度も強い痛み止めを飲んでしのげばよい」という単純な話ではありません。強い痛み止めは内臓への跳ね返りが大きいですし、それを抑えるためには「食事の時間」というストレスを超えなければなりません。痛みの峠は一晩眠るまでなので、当日に昼食、夕食の2回も苦痛な時間を過ごすことはオススメしません。

なお、冷たい水での服薬もやめた方がいいです。傷口に響きます。

うがい

次にアドバイスしたいのは、「治療の時期が選べるなら、暖かい季節の方がよい」ということです。というのも、うがいの水が冷たいと地獄のような痛みに襲われるからです。

今時、どこの家でもお湯が出るとは思いますが、お湯が出るまでのタイムラグもあるものだと思います。夜中に痛みで起きた時(痛み止めを飲むために軽く何か食べた後)とか、ただでさえストレスが多い術後はそのタイムラグさえもストレスになりますし、意外と、うがいしたいタイミングにお湯が身近にないことに気付かされるものです。

また、誤って冷たい水を口に運んでしまうこともあります。冷たい水でいったん地獄の痛みに襲われるとなかなか引かないです。

私は、服薬・うがい用の白湯は、保温ボトルに常備しておきました。オススメです。

うがい用

その他のアドバイス

私は、3月9日に1本目の親知らずを抜歯し、4月1日に2本目の親知らずを抜歯しました。個人事業をやっており業務にとってその時期がよかったのと、結婚を控えておりその前に治療を済ませたかったからです。

ただし、時期が選べる人の場合、1本目と2本目は治療時期を重ねない方がよいというのがアドバイスです。というのも、痛みがリンクする(ように感じる)のと、うがいの問題があるからです。親知らずの抜けた穴は食べものが詰まりやすいですが、少しずつふさがり始め1ヶ月くらい経った頃に「詰まりやすく、出にくい」というやっかいな状態になります。つまり、最も強いうがいが必要になる時期です。この時期に2本目の抜歯を行うと、「最も強くうがいをする時期」と「最も強くうがいをしていはいけない時期」が重なってしまいます。2、3ヶ月経った頃には、ある程度穴もふさがってきますので、そのくらいの間隔を置いた方が痛い経験は減るでしょう。

それと、ここまでブログを書きましたが、結局、痛みや体験には個人差があると思います。私も、右の親知らずと左の親知らずでは、左の方が埋もれており、その差は些細でも、左の方が大変でした。(一度に2つの患部を抱えていたかもしれませんが)後から抜いた左は頭痛のような鈍い痛みが長期間続きました。とはいえ、情報が少ない親知らずの抜歯ですので、私の体験談が何かの参考になれば幸いです。

口腔外科