モテない人は人脈を求めるな!?

さあ、前回に続き、具体的な営業方法の勉強をしましょう。

今回は、第三弾の、『人脈(紹介)』です!

古典的ではありますが、士業ではもっともポピュラーな営業方法ではないでしょうか。

まえがき

初めに断っておきますが、私は、人脈という営業を得意としていません。

ただ、『人脈(紹介)』というのは、行政書士ではもっともポピュラーな営業方法だと思うので、ブログ上、避けては通れないトピックだと思い、ここで記事にします。

皆様においては『人脈』は存分に期待する営業方法だと思いますので、私の後ろ向きな考え方も含め、参考にしていただければ幸いです。img

人脈はタダではない

まず、人脈とは、『ギブandテイク』の関係です。

偶然に誰かから仕事を紹介してもらえたとしても、それに対して、あなたが返せるものがなければ、いずれ関係は途絶えてしまいます。

全く仕事を紹介してくれないあなたに、誰が延々と仕事を紹介してくれるでしょうか。

それどころか、新米行政書士だと、そもそも、『こいつは、ギブできるものをもっていないな』とすぐに悟られるので、ひとつの紹介も『テイク』できないのが普通でしょう。

つまり、人脈営業とは、『手当たり次第に顔を出しておけば、そのうち紹介してもらえるようになる』というものではありません。

また、そういう場に参加するということは、交際費がかかることです。

名刺1枚だってお金です。

営業について一通り勉強した私としては、「紹介してもらえるようになるかも」という淡い期待だけで飲み会に参加することは、集客方法として最も根拠のない営業費の使い方とさえ思います。

 

また、一般に、人脈とは「自分のレベルにあった人脈しか得られない」と言われています。

例えば、開業間もない行政書士が異業種交流会などに参加しても、そこにいるメンバーもまた、『自分と同レベル』なのです。

会場には、自分と同じように「誰か仕事を紹介してくれないかな~」と考える者同士ばかりなので、そこで『あしながおじさん』に出会うことは奇跡です。

 

とはいえ、事業主としていろいろなアンテナを張ることは賢明なことです。

なので、人脈営業というのを真っ向から否定する訳ではありませんが、開業後いの一番で取り組む営業方法ではないというのが、私の思うところです。

『社交界』に顔を出すのは、行政書士として自分自身がシャンとしてからだと思います。

 

なお、最近では、会費をあえて高額に設定した異業種会合もあります。

『会費が高いから、参加者の質も高い』などという誘い文句で勧誘してきます。

ただ、ここで述べたとおり、人脈は『ギブandテイク』です。

どんな大会社の社長と出会えたとしても、あなたが未熟ならそれまでです。

それどころか、この類の会は、『次に○人を勧誘しなければならない』などのノルマがある、いわゆる『ねずみ講』システムの場合もあるので注意してください。

出欠も厳しく、『毎週金曜日の早朝がつぶれる』など、一度踏み入れると、代償もあると思います。

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モテる人間。モテない人間

とはいえ、新米行政書士でも人脈で成功なさる方もおられます。

それは、天性の才能というか、キャラクターがよっぽどの方です。

 

その意味で、私は自分自身を、『人脈営業に不向きなタイプ』だと思っています。

気質的にも、『浅く広く』よりは『狭く深く』友情を築くタイプであり、逆に、誕生日に携帯電話が鳴りやまなかったり、SNSで友達を100人作ったりというタイプではありません。

自分で言うのも何ですが、私は実直な男です。

優しく、嫌われることもありませんし、異性からも決してモテなくないです。マジで(笑)

ただ、そういうタイプは、前述の口コミの理屈でもわかるとおり、『ただのいい人』なのです。

営業上の人脈でモテる人間というのは、『不良少年がときどき見せる優しさ』のように、『人を惹きつける何か』を持っているのです。

グループの中でモテるのは『一握りの人間』であり、大多数は『グループの下働き』です。

これは決してネガティブなことではなく、こういうことをポジティブに受け入れていかないと、人脈営業の底なし沼で破たんしてしまいますよ。

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人脈のテクニック

前述のとおり、人脈営業は口コミという営業方法に通ずるものがあります。

逆に言うと、口コミと同様に、人脈営業もテクニックによって成功に導けるとされています。

口コミについては、前ページで各自復習していただきたいですが、人脈に応用するなら、テクニックの具体例は下記のようなことになります。

  • 偉い人と一緒に撮った写真をSNSにアップする
  • 『○○団体の○○役』などの肩書を持つ
  • 「あの店はうまい」など第三者にコメントをもらう

つまり、モテる人間の『権威』や『肩書』などを拝借して、自分もモテる人間へと拡大していく方法です。

もともと自営業の家系に生まれたり、『カネやコネがある人』が人脈営業に強いのも、この口コミ効果でしょう。

 

さて、2016年、日本では『文春砲』というスクープが話題を総なめしました。

その中で、『経歴詐称』で芸能界を失脚したショーンさんという方がいます。

実名も何なのでイニシャルで言うと、Kさんです。…なんちゃって(笑)

さて、Kさんの特徴は、あまいマスクで、低音ボイス。

学歴詐称はさて置き、コメンテーターとしては「とても頭がいい」と評判の方でした。

このKさんは、一部報道では、整形をしたり発声を変えたりと、『ビジネスで成功するために自分を変えてきた』と言われています。

この報道の真偽はさだかではありませんが、仮に、それが真実だとして、私は、Kさんを事業者として尊敬する部分があります。

というのも、人脈営業とは、このようなテクニックを努力して身につけることだからです。

整形はさて置き、発声法もトークスキルも、実際に事業者向けの講座というものが存在しています。

それを身につけていない私の方が、事業者としては恥ずべきだと思います。

なので、成功のためにビジネススキルを磨いたというのは、私は本当に感心します。

ただ、『自己演出』が行き過ぎて、最終的に『ウソをついた』というのは愚かだとは思いますね。

皆様も、テクニックに溺れることがないように、ほどほどに。

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私のモテないエピソード

ここで、『モテない』ということがどんなことなのか、私のエピソードをひとつご紹介します。

以前、職務上請求の研修のために福岡県行政書士会を訪れた時の話です。

 

さて、まじめな私は、開始30分前には会館に着き、事務室へ挨拶しました。

すると、事務室では「受講者の駐車はご遠慮いただいております」と注意を受け、車を移動させることになりました。

ちなみに、福岡県の行政書士会館はガラス張りなので、車を停めるのが事務室から丸見えです。

そして、私はパーキング探しに奔走し、やっとこさ会館へ戻った時のことです。

1台の車が会館の駐車場に停車しました。

その車から降りた行政書士らしき人物は、事務室の職員と談笑しています。

私はそれ見て、「駐車がOKということは、講師の方かな?」と思いました。

ところが、私と同じエレベーターで会場入りしたその人物はというと、…私と同じく受講者じゃねーか!

 

このエピソードは、行政書士会や誰に対しての不満でもありません。

『世の中は、得てしてそういうものだ』という話です。

そもそも、毎月高い会費も払っているのに、何故、駐車場さえ使わせてもらえないのだろうか。

もっと言えば、その研修受講は、『職務上請求用紙の改訂』に伴う運営側の都合です。

「こっちとら来たくて来てんじゃないのに、なんで駐車場使えないんだ!」…って、いつの間にか行政書士会へガチの不満をぶちまけちゃっていました、すみません(笑)

話を戻し、つまり、私が言いたいのは、こういうときにバカを見る私のような人間は、モテないタイプだということです。

モテる人間は、遅刻ギリギリに来て、笑って駐車させてもらえるのです。

私は私

誤解してほしくないのは、モテない人間がダメな人間だと言っているのではないことです。

モテるモテないというのは、ただの気質のことです。

ちょっと卑下し過ぎたので、一応自分のこともフォローしておきますが、私も自分自身をダメな人間だとは思っていません。

事業主に向いている人間だと思っていますし、むしろ、『できる方の人間』という自負もあります。

クリエイティブで、行動力も持っています。

 

例えば、私は、青春時代はロックバンドを組んでいました。

これは、『所属していた』という意味ではありません。

自分で福岡中からメンバーを探し結成しました。

リーダーとして、練習スタジオを手配したり、ライブハウスの出演交渉もしました。

楽曲についても、私自身で作詞作曲をし、ボーカルを務めました。

私は実直な人間なので、こういう時に『夢に向かって一歩ずつ前進する』というアプローチしかできません。

ただ、それでも、やりたいことは実現させてきた自負があります。

 

行政書士の資格をとったからといって、気質まで変わることはありません。

皆様も自分自身と向き合ってみてください。

私と同じように『モテない側』であれば、人脈営業に深入りしないことも賢明ですよ。

あなたにはあなたに合った営業方法が必ずあるはずです。

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人脈の代償

当行政書士事務所も、もちろん『人脈がゼロ』という訳ではありません。

プロフィールでも述べたとおり、昔のバンドメンバーが福岡で司法書士事務所を開業しました。

税理士についても、同級生が福岡市南区に事務所を構えていますし、高校時代に文化祭でバンドを組んだ仲です。

 

こういう気心の知れた知り合いからの仕事の紹介は気持ちよく働けるのですが、実は、紹介には正直『微妙なもの』もあります。

これは、本当はネット上で暴露したくない『本音』です。

皆様に、特別にお教えします。

あ、もちろんありがたいものばかりですよ!…と、一応フォローも忘れずに(笑)

値切り

まず、紹介が微妙な理由は、『値切りが発生しやすい』ということです。

例えば、仕事を紹介され、10万円の仕事を「5万円でやってよ」と言われたらどうしますか?

一般のお客様ならきっぱり断ればいい話ですが、紹介となると断り方、難しいですよ。

 

また、逆に、値段について何も言われない場合も簡単ではありません。

世の中には『友達価格』という言葉も存在するので、「安くしてあげなきゃ」と忖度して、ついつい定価で請求できないということもあります。

ちなみに、『友達価格』という言葉は、お金を請求する側が言っていい言葉です。

つまり、正しいベクトルは、「友達価格にしてあげるよ」です。

「友達価格にしてよ」と言ったら、あなたは『三流人間』です。

 

ちなみに、私は何の交流会にも参加していないので、私にとって紹介というのは、本当に『たまたま案件』です。

広告費ゼロで入ってきた仕事だと思っているので、快く友達価格にしてあげますよ。

やっかいな仕事

次の、紹介が微妙な理由は、『やっかいな案件を紹介される』という理由です。

これは、仲の良い知り合いではなく、特に、先輩士業からの突然の紹介に多いことです。

そういう方が、数ある人脈の中でわざわざ私に話を回すというのは、普通に考えて、『何かある』のです。

以前、他士業の先輩からご紹介いただいた会社が、『某行政書士と裁判沙汰になりかけた会社』であることが偶然にも発覚しました。

受任前だったので、それとなくお断りしたのですが、多分、私の断わり方、うまくなかったです。

あー、思い出しただけでいやだわ。

 

また、やっかいな案件でなくても、誰かの紹介の案件は『絶対にミスれない』というプレッシャーがつきまといます。

別に、他の仕事はミスしてもいいという訳ではありませんが、『お客様からの信用』と『紹介してくれた人からの信用』の二つを背負うことになるので、やはり、気を使いますね。

 

このように、何かしらのしがらみが発生してしまうので、紹介は良し悪しのところがあります。

なお、自分が誰かに仕事を紹介する時には、よい紹介を心掛けたいものですね!

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前後のトピック