『登記されていないことの証明書』について思う。
手書きって面倒くさい!
また、行政書士のように仕事としてクライアントの書類を作成していれば、さらに思う。
手書きってダサい!
そこで、当ページでは、登記されていないことの証明書をパソコンで作成することについてまとめます。
パソコン作成は可能か?
まず、『登記されていないことの証明書』を手書きではなくパソコンで作成することが可能かどうか?という疑問について。
その答えは「OK」です!
OKどころか、法務省がダウンロード提供しているPDFファイルにも『入力機能』があります。
つまり、パソコンでの作成自体は、オフィシャルな機能として既に法務省が公開しているということです。
ただし、それはあくまで『PDF』です!
エクセルで作成したい
「PDFではなくて、エクセルのダウンロードはないのか?」と思われる方もきっと多いはずです。
ファイルごとに入力が必要となるPDFではなく、今までに入力したデータをエクセルでリンクできれば入力ミスも減り、効率化が図れます。
特に、業務として、今後もずーっとこの書類と向き合っていかなければならない人にとっては、毎回PDFに転記する作業は面倒極まりありません。
ただ、エクセルのダウンロードが、ネット上に見当たらない…。
そこで、私は、登記されていないことの交付請求書をエクセルで自作しました!
エクセル試作版
登記されていないことの証明書(エクセル)
ただし、上記ダウンロードよりご自由にお使いいただけるのですが、結論から言うと、「登記されていないことの証明書はエクセルで作成しない方がよい」と言えるでしょう。
その理由を含め、下記、登記されていないことの証明書についての解説、また、業務で効率化するための代替案をご提示いたします。
登記されていないことの証明書とは
登記されていないことの証明書の請求方法や請求注意点については、リンクページにて説明済みとして、このページでは、『書類を作成する方法』について解説します。
まず、『登記されていないことの証明書』の請求用紙とは、下記のような書面です。
この書類のポイントは、上記の赤い円で示した部分について、『記入したものがそのままが印字されて交付される』という点です。
この部分を手書きで書けば発行される証明書も手書きとなり、この部分をパソコン作成すればワープロ印字で証明書の交付を受けられることになります。
自作のエクセルで申請してみた
そこで、私は上記のエクセル試作版を作って申請をしてみたのですが、「自作した書式によっては使えない場合もある?」という失敗談も経験しました。
これは、『記入したものがそのまま印字される』というシステムによるためです。
このシステムは(おそらく)、『上下4点にあるマークシートのような黒い点を位置情報として読取り、(赤い円の)印字部分をコピー出力する』という仕組みになっていると考えられます。
つまり、書式のわずかなズレによって、法務局のシステムで入力エラー(入力してもらえないこと)が起こってきます。
エクセルでの作成も不可能ではないが…
さて、上記にて、「自作したエクセルでは使えなかった失敗談」と申しましたが、実際に、バグった書類を法務局へ持ち込んでしまった場合にどうなるのかという話ですが。
私の場合、一応、無事にワープロ印字の証明書の交付を受けることはできました。
「え、じゃあ、何の問題もないのでは…?」と思われるかもしれませんが、実は、交付を受けるまでに一騒動あるのです。
(上記、赤丸の)印字部分はうまくいったとしても、文字はそこだけではありません(上部の請求者の情報など、印字に関係ない部分も入力文字です)。
もろもろの文字認識でエラーが起こるらしく、「法務局の方から、読み取れない」という指摘を受け、読み取れない文字について法務局の方がキーボードを手打ちして入力し直す作業が発生します。
交付までに窓口の職員から何度も呼ばれたり、待ち時間が長くなったり、とにかく交付までがスマートではありません。
場合によっては、「その様式は使えません」と手書きで書きなおさせられるでしょう。
また、もし郵送請求であれば、請求し直しとなることが予想されます。
交付に耐え得るエクセルの難しさ
私の場合、何度か上記書式を使って一応はワープロ印字での交付は受けられましたが、いつも誰もがそれが可能とはいきません。
というのも、エクセルは、お使いのパソコン、Windowsやofficeのバージョン、プリンタなどによって、印刷にズレが生じるソフトだからです。
ミリ単位での書式の正確さが求められるこの交付システムに対し、万人が使えるエクセルのダウンロードを提供することは難しく、この点が、ネット上にエクセルでのダウンロードが提供されていない理由だと思われます。
エクセルに代わる業務効率手段
そこで、私は、元プログラマーというスキルを活かして、自分自身でWindowsソフトを作りました。
これにより、ご使用の環境によって印刷がズレない登記されていないことの証明書印刷が可能ですし、業務を効率化する機能も入っています。
いや、業務を効率化する機能が入っているというよりは、行政書士を始め、事業を行う方にとってメインの業務ソフトとして使えるような便利アプリです!
Vectorページに登録していますので、無料でダウンロードできますよ(インストール不要で起動します)。
差し当たって「登記されていないことの証明書のみ作成したい」という方は、ソフト起動後、「新規作成」⇒「各種機能」⇒「登記されていないことの証明書」の順にクリックすると簡単に作成できます。
なお、このソフトでは、登録した顧客データを基に、
- 宛名の印刷(封筒、ハガキ、ラベルシール)
- 送付状・FAX送付状の作成
- 見積書・請求書・領収書の作成
- 事件簿(受注案件一覧)の作成
ができます。
請求書・領収書を発行すれば、自動で事件簿が作成される仕組みになっており、行政書士の方にとっては、無駄な事務作業から解放される便利機能となるでしょう。
また、事件簿には、請求や領収の「未・済」も表示されるので、請求忘れ・入金忘れの把握にも一役買ってくれます。
5章目次
- 行政書士損害賠償保険(前ページ)
- 登記されていないことの証明書エクセル(current)
- 登記オンラインシステム(次ページ)
- 宛名印刷エクセル